塩鉄論



定価 2,883 円(税込)

著者 山田 勝美(ヤマダ カツミ)

四六判上製254頁

ISBN978-4-89619-209-4

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・内容紹介

漢の桓寛の著。漢帝国時代における塩と鉄と酒との専売制の存廃をめぐって、官民の論争を集録したもの。歴史・文学関係あるいは社会経済史的分野からも参考になる経済論である。

・著者紹介

山田 勝美(ヤマダ カツミ)

解説

昭和十年三月広島文理科大学漢文学科卒
元上智大学教授・文学博士
著書 全釈論語・全釈帰代中国詩選・角川当用漢字字源字典・他

宇野 精一(ウノ セイイチ)

編集

文学博士・元東京大学名誉教授
主著「中国古典学の展開」・「新釈孟子全講」

鈴木 由次郎(スズキ ヨシジロウ)

編集

文学博士・元中央大学名誉教授
主著「漢易研究」・「周易」・「漢書芸文志」
阿部吉雄 文学博士・元東京大学名誉教授
主著「李退渓」・「日鮮支朱子学比較上の問題序説」・「荘子」

・目次

解説
 一、塩鉄論の解題
 二、桓寛と塩鉄論編著について
 三、塩鉄論の文体と塩鉄議文
  (1)塩鉄論の文体
  (2)塩鉄議文
 四、塩鉄論の構成とその新解釈
  (1)塩鉄論議に対する新解釈
  (2)有吉敏の創見とその塩銕論訳義
  (3)匈奴論議等に対する新解釈
 五、研究の方法と研究書案内

本文
本議第一
 一 論争のおこり
 二 儒家の基本的経済理念―造反派の代弁
 三 軍事費の支弁は至上命令
 四 均しからざるを患う
 五 軍費を惜しみ威信を傷つけるな
 六 文徳を修めてこれを来たす
 七 塩鉄・均輸の効用
 八 儒家の商工観
 九 重ねて塩鉄・均輸の効能を論ず
 一〇 重ねて商業主義を攻撃する
 一一 均輸。平準の設置理由
 一二 儒家の租税論

力耕第二
 一三 大夫の貨幣論
 一四 稼穡は民の務
 一五 大夫の貿易論
 一六 治民の法は節約と農業奨励とにある
 一七 重商主義をたたえ重農主義をしりぞける
 一八 報酬は勤労に伴うべきである

通有第三
 一九 金もうけは頭の使いかた一つ
 二〇 金持ちの秘訣はけちと倹約
 二一 品不足は流通のしくみが悪いため
 二二 品不足はおしゃれと浪費のため
 二三 生産者と消費者とはもちつもたれつ
 二四 ぜいたくは敵である

錯幣第四
 二五 貧富の差をなくそう
 二六 知者も愚者も功は同じ
 二七 時世に応じた新しい手をうつ
 二八 通貨の改革は人心を悪化させる
 二九 通貨統一によって禍乱の根源を絶つ
 三〇 自由経済にもどせ

禁耕第五
 三一 塩鉄統制策は独占資本家を倒すため
 三二 塩鉄の解放は政府転覆につながらない
 三三 中産階級の消滅を恐れる
 三四 統制経済の欠陥

復古第六
 三五 統制経済の欠陥は運用面で改善できる
 三六 行政整理の断行と黒い霧を払え
 三七 大事業を志す者は末節を気にしない
 三八 対外政策を再検討せよ 

非鞅第七
 三九 塩鉄政策は商鞅によって実験ずみ
 四〇 塩鉄政策は元も子もなくす恐れがある
 四一 大事業にはよき女房役が必要
 四二 法家主義のやりかたにはついてゆけない
 四三 言うは易く行なうは難し
 四四 謀略主義の効果は一時的にすぎない
 四五 嫉み心ほど恐ろしいものはない
 四六 悪名が高いのだけはまっぴら
 四七 家来の運命は人主のお気持ちしだい
 四八 法家思想の弊害を思い知ったか

国病第二十八
 四九 要路のお歴々は職責を果たせ
 五〇 国会では品位をもって論争せよ
 五一 良薬は口に苦いが病には利く
 五二 人心退廃の責任は儒者にある
 五三 人心退廃は政治的責任である

水旱第三十六
 五四 洪水・旱害は天災で役人の責任外
 五五 民生の安定が真の水旱対策
 五六 議論は趣意の簡明を貴ぶ
 五七 農事は道具一つ
 五八 私企業より公営企業のほうが有利
 五九 塩鉄統制の不便はこの点にある

あとがき