
定価 3,080 円(税込)
著者 細谷 恵志
四六判上製254頁
ISBN978-4-89619-821-8
・内容紹介
明初の朱子学者、薛が六経四書をはじめ宋儒の書を読んで躬行心得した結果を書き溜めた書。透徹した識見が随処に見られ、精粋篤実な学風は、処世修道の極致、深邃致らざるなしと評されている。
・著者紹介
細谷 恵志(ホソヤ ケイシ)
昭和27年、 千葉県生まれ。
現在、 立正大学文学部特任教授。 博士 (文学)
中国哲学、 日本学専攻。
著書に 『朱子家禮』 (明徳出版社)、 『読書録』 (中国古典新書続編、 明徳出版社)
他がある。
東方学会、 日本中国学会、 神道史学会に所属
・目次
凡例
解説
一、薛瑄の生涯
二、『読書録』の書名と編集事情
三、『読書録』の刊本と研究参考書
本文
一 無極にして太極
二 一太極に統体するはすなはち万殊
三 天地の間、ただ理気あるのみ
四 教は道に本づく、道は性に本づく
五 大にしては六合、小にしては一塵
六 元亨利貞は天の四徳。仁義礼智は
七 人心、一息の怠りあれば
八 天地の間、時時処処みなこれ道の
九 天地、内外隠顕の間なし
一〇 学を為すの要は、動静より切なるは
一一 人心、一息の頃も、天理に
一二 吾れ静時においてまた、頗るこの理
一三 嘗て念ふ、顔子三月仁に違はず
一四 吾れ為すところの失においては
一五 天は万物の祖、物を生じて
一六 心中一物なければ、その大
一七 毎日行ふところの事必ず某の事を
一八 嘗て山勢を観るに、高峻直截
一九 気の直きこれ養ひ難し。余
二〇 天地の間、物各々理あり
二一 孟子言ふ。浩然の気、至大至剛と
二二 人の子孫、富貴貧賤、各々一定
二三 富貴利達は、天に在り、求むべき
二四 中夜思ふ。およそ聖賢の書に載する
二五 余、毎夜枕に就く、必ず一日行ふ
二六 経書は形而下の器なり。その理は
二七 聖賢の千言万語、みな人の身心
二八 嘗て黙然す。この七尺の躯のために
二九 聖人の聖人たるゆゑん、その公に
三〇 老荘、道理において見るところ
三一 余、少にして王覇の名を知りて
三二 聖人、いまだ嘗て自ら聖とするの心
三三 形なくして理あり、いはゆる、無極
三四 これ寛、もつて人を容るべし
三五 尽心の工夫、全く性を知り天を
三六 天を怨みず、人を尤めず、理
三七 人の出処まさに義命に安ずべし
三八 いづくにかに往かんとしてか事に
三九 友を導きて善く納れざれば
四〇 いまだ合はざる者は、強ひてもつて
四一 誠、人を動かす能はず、まさに
四二 水は柔、石は剛なり。石、水の
四三 少言、沈黙、最も妙なり
四四 人の処し難きに処するは、必ず声色
四五 涵養深ければ、すなはち怒り己に
四六 人、声色臭味の楽において快を
四七 自ら修むれば、すなわち人非理を
四八 喜に因て、まさに為すべきの事を
四九 益あるものは為さず。益なきものは
五〇 勢、七八分に到りてすなはち已む
五一 喜に因て多言す。気流して志もまた
五二 事を聞きて、喜ばず驚かざる者は
五三 小事に動き易ければ、すなはち
五四 人、まさに自ら信じ自ら守るべし
五五 和して敬し、敬して和する
五六 人曲げて承順を為すに因て遂に
五七 自ら喜べば、すなはち自ら矜るの心
五八 動を慎む、まさに先づその幾を心に
五九 およそ事を作すに、その始を
六〇 事、纔に手に入ればすなはちまさに
六一 事、已に往て追はず、最も妙なり
六二 言を発する、すべからく句句着落
六三 一毫も人に取るの意あれば
六四 多言最も人の心志をして流蕩せしむ
六五 常に快に乗じて、覚えず多言すれば
六六 これを養ふこと深ければ
六七 まさに人を害せんと欲する
六八 須らくこれ旧習を尽し去りて
六九 故習に安んずれば、すなはち
七〇 性は本自然、人の能く強て為す
七一 近ごろ事を処するに二法ある
七二 まさに心意言動の上に工夫を
七三 万起万滅の私、吾が心を乱すや久し
七四 枯樹を見れば、すなはち心悦ばず
七五 およそ人と言へば、すなはちまさに
七六 子思姑く鳶魚の二物を挙げて
七七 曽子、忠恕、姑く学者己を尽し
七八 見るところ、既に明かなれば
七九 君子は、人の徳義を取り、小人は
八〇 人を疑ひ己を軽んずる者は
八一 聖賢、人のみな善の心ならんこと
八二 強て人に語るに、及ばざるをもつて
八三 孔孟より後、みな性を識らず
八四 匹夫の志、いまだ必ずしもみな正
八五 孔子のいはゆる、易に太極あり
八六 工夫の切要なる、夙夜、飲食、男女
八七 陽明なる者は善なり。陰濁なる
八八 水清ければ、すなはち毫毛も見はれ
八九 挙業を習ふ者、経書の文を借て
九〇 人倫明かなれば、すなはち礼楽
九一 人、斯須くの不敬あれば
九二 書を読んで、尋思せざれば、迅風
九三 人いまだ己を知らず、急にその知る
九四 人の己を毀るを聞いて怒れば
九五 人の己を誉むる、果して善あらば
九六 揺ぎ易く定り難く、昏み易く明め
九七 仰いで愧ぢず、俯して怍ぢず
九八 富千金を累ぬといへども、心物の
九九 主一なれば、作事差はず。纔に二三
一〇〇 事を処するに、人をして喜ばしむ
一〇一 およそ書を読む、必ず心を虚にし
一〇二 書を観て、惟だ寧静・寛徐・縝密
一〇三 学力、いまだ旧習に勝つこと
一〇四 色詞をもつて人を説くべからず
一〇五 下学して上達す。君に事へ、親に
一〇六 数十年、学を勉むるの功といへども
一〇七 一念謹まざれば、すなはち狂と作る
一〇八 言を謹まざる者は、心存せざるなり
一〇九 言を謹むは、すなはち学を為す第一
一一〇 四方八面の声、聞かざるなき者は
一一一 天地の大なるゆゑん、日月の明か
一一二 学を為す、事に応じ、物に接する
一一三 言動、挙止、至微、至粗の事、みな
一一四 目視んと欲せば、すなはちまさに
一一五 無極にして太極は、天地の性なり
一一六 事を見るは、理の明かなるを貴ぶ
一一七 暑、暑に生ぜずして寒に生ず
一一八 意、人を悦ばしむるにあれば
一一九 人の外に道なく、道の外に人なし
一二〇 法を立つるの初、事情を参酌する
一二一 法は天理に因り、人情に順つて
一二二 事を論ず、一時の軽重に趣く
一二三 日入りて、群動息むは気機闔づる
一二四 道を望んで、いまだ見ざるの心は
一二五 力行せざれば只これ人の説話を
一二六 学は日に新たなるを貴ぶ
一二七 人を用ふる、まさにその長を
一二八 およそ人を取る、まさにその旧を
一二九 大抵、常人の情、人を責むること
一三〇 詩を作り、文を作り、字を写す
一三一 詩を作り、文を作り、字を写す
一三二 明徳は、この心の昭然として
一三三 万金の富も、もつて吾が一日書を
一三四 外物の味は久しければ、すなはち
一三五 酒色の類は、人の志気をして
一三六 今の天地の始、すなはち前の天地
一三七 もし、実に見得せば、生死
一三八 人の惻然慈良の心はすなはち天地
一三九 人となりて人の道を尽すこと
一四〇 天を敬するは、まさに自ら吾が心を
一四一 民心至柔にして、真に強ふる
一四二 心誠に、色温かに気和し、辞婉にして
一四三 心を虚ふして人に接すれば
一四四 人才能に負くることありて、辞貌に
一四五 天の人に賦するに才徳をもつてす
一四六 太察を戒む。太察なればすなはち
一四七 行、得ざるあれば、みなまさに
一四八 天に愧ぢず、人に愧ぢず
一四九 一事において心あるいは快からざる
一五〇 中夜にしてもつて思ふ、ただ公の
一五一 人の千病万病あるゆゑんは、ただ
一五二 己れと人物と、本同じく一理一気
一五三 凝定最も力あり。往時、怒れば
一五四 一息も涵養せざるべからず
一五五 纔に身心を収斂すれば、すなはち
一五六 敬に居るに一にして、理を
一五七 敬に居て力あれば、すなはち理を
一五八 敬に居てもつて本を立つ
一五九 初学の時、敬に居り、理を窮むる
一六〇 好んで前輩の得失を議論するは
一六一 古人の後に在て、古人の失を
一六二 紙上の言をもつて往時を観て
一六三 言の行に及ばず、恥づべきの
一六四 切に衆に随つて前人の長短を議論
一六五 小人功あらば、これを優にするに
一六六 外物は得るもまた喜ばず
一六七 私意を制服して、その根を抜かず
一六八 事を処する、まさに詳審安重にして
一六九 嘗て見る。人の常事の処置
一七〇 小人を治むるがごときは
一七一 事を処する最もまさに熱く思ひ
一七二 小人を治めるに、它人に向つて
一七三 安重深沈なる者は、能く大事を処す
一七四 一字軽く人に与ふるべからず
一七五 心、須臾も閑なることなし
一七六 徳堯舜のごとく、学孔子のごとき
一七七 法は天討なり。あるいは重く
一七八 人の己を悦ばすことを欲せば
一七九 事を処する、己に在る者は
一八〇 人はただこれ、この心性
一八一 簡は、事の繁を厭うて簡を求むる
一八二 一に外物のために誘はるれば
一八三 事務業雑の中に当つて、吾心まさに
一八四 邪を閑ぐこと城郭のごとし
一八五 世に法を売つてもつて、賄を求むる
一八六 至誠もつて人を感ずるも
一八七 第一歩を行きて、心第一歩上に在り
一八八 言はずして躬行ひ、露さずして
一八九 徳、徳ならず、能、能ならず
一九〇 人の学を為す者徒にいふあり
一九一 天理人のごとく、天理の名は
一九二 気質の偏は、生より来り
一九三 借問す、天源の深きこと幾許ぞ
一九四 一身よりこれを言へば、耳、耳の理
一九五 吾れ奮然として、その極に造らんと
一九六 旧習最も事に害あり。吾れ進まん
一九七 学者口を開ければみなよく言ふ
一九八 人欲は寇敵のごとし。専らもつて
一九九 学を為す、時々処々これ工夫を做す
二〇〇 外物至つて軽く、己が徳至つて
二〇一 前句を読みて、後句なきがごとくし
二〇二 一、分れて二となる
二〇三 英気、甚だ事に害あり。渾涵にして
二〇四 精粗本末兼ね尽す、聖賢の学
二〇五 聖人の人を取る、有功をもつて
二〇六 我を知る者はそれ天か
二〇七 夫子、我を知ることなきの嘆を発す
二〇八 君子は善に熟し、小人は悪に熟す
二〇九 元来、学はためにすることある
二一〇 ためにするところなくして為すは
二一一 ためにするところなくして為す
二一二 乍ち儒子の井に入らんとする
二一三 正道を好めば、すなはち正人至り
二一四 君子の出処、まさにこれを身に
二一五 余は毎にこの心を呼んでいはく
二一六 雷電・風雲・雨露・霜雪の類
二一七 耳順ふ、ただ、人の言語を聞きて声
二一八 聖人は、太公にして我なし
二一九 実はまさにその己に在るを修むべし
二二〇 静かに思ふ、善はみな己が分の当為
二二一 外に在るものは、みな必すべからず
二二二 事は最も軽忽にすべからず
二二三 耳目口鼻のために役せられず
二二四 天地の初、人物種なし
二二五 衣食の類は本と養生の具たり
二二六 理は、日光のごとく、気は、飛鳥
二二七 理、日月の光のごとし。小大の物
二二八 聖人矜らざるゆゑんは
二二九 論語の一書、聖人多く事に
二三〇 理を論じて事に及ばず
二三一 古は、詩書礼楽多く、事上に就きて
二三二 細かに看るに、植物もまた心あるに
二三三 性は一なり。本然の性は純ら
二三四 君子はその気を性にし、小人は
二三五 君子は義を行うてもつて命を恃み
二三六 人、矜伐ある者、また労す
二三七 千古、学を為すの要法
二三八 人、外物のために動かさるる者は
二三九 人心公なれば、すなはち燭の四方
二四〇 人、才ありて露すはただこれ
二四一 常に己をあらしむれば、すなはち
二四二 心定り気平にして、身体の委和
二四三 清くして容ることあれば
二四四 己の廉をもつて、人の貪を病むは
二四五 孟子いはく、力をもつて仁を仮る
二四六 王者は、存するところ行ふところ
二四七 その攻めざるを恃むことなかれ
二四八 始に原づいて、その来を知るときは
二四九 雲を観て、またもつて生死の説を
二五〇 始に原ねて、精気物と成る
二五一 政を為す、下情に通ずるを急と為す
二五二 誠をもつて人を感ずる者は
二五三 忍ぶ能はざるところを忍び
二五四 嘗て一の独木橋を過ぐ。一歩も
二五五 横逆の来に遇はば、まさに思ふべし
二五六 人に礼して答へずんば、ただ
二五七 人能く自ら信ずれば、すなはち
二五八 人、口を開けばみな能く礼義を
二五九 衆誉のために喜ぶことを加へず
二六〇 君子は窮すれども義をもつてし
二六一 君子は道に志し、小人は利に志す
二六二 君子は、浩然の気その大に勝へず
二六三 一念の欲、制すること能はずして
二六四 善を為して怠ることなかれ
二六五 一縷の肉にして、万蟻これを
二六六 世の廉なる者三あり。理を見ること
二六七 小人、義理を知らず。あるいは名
二六八 勝たんことを好む、人の大病
二六八 人、払乱の事に遇はば、いよいよ
二七〇 上知といへども、人心なきこと
二七一 事義に合へば、大といへども懼れず
二七二 利欲に迷へる者は、酒に酔ふ人の
二七三 必ず能く人の忍ぶ能はざるの
二七四 人、真実命あり、僥倖をもつて
二七五 人心、一毫の私意もなきときは
二七六 義を尚べば、すなはち道日に長く
二七七 滔々として利に趨るの勢
二七八 人欲、肆然にして差悪の心亡ぶ
二七九 人なほ人の是非を論ずることを
二八〇 万事、万理を思量するに
二八一 人は、多く、快意の事において、道を
二八二 学はすべからく切間近思すべく
あとがき
索引